【認知療法・認知行動療法、対人関係療法、 短期療法(ブリーフセラピー)の内容】
◆認知療法・認知行動療法(CBT)とは?
人間の感情や行動が認知と深く関係しているので、その認知を変化させることに よって感情や行動の改善をする心理療法です。
認知とは外界のできごとを見たり聞いたりして、これを解釈することです。
たとえば、むこうから人が歩いてきて自分を見て、フッと目をそらしたとします。
Aさんは「私のことを嫌いだから、軽蔑して目をそらしたんだ」と解釈しました。
Bさんは「私のことを好きだから、はずかしくて目をそらしたんだ」と解釈しました。
Cさんは「たまたまむこうにその人の友達が見えたんだ」と解釈しました。
その結果として、その人がほんとうはなぜ目をそらしたのかとは関係なく、勝手な解釈に基づいて、私達は行動します。
外界→知覚(ただ見たり聞いたりの段階)→認知(解釈)→感情・行動→外界
認知療法では、この認知に注目します。
認知の働きを治療的に利用して、ゆがんだ認知を修正していきながら問題となっている 感情や行動を改善していき問題を解決します。
具体的には、認知の中のある状況で瞬間的に浮かんでくる考えやイメージ(自動思考 といいます)に注目し、そのゆがみに気付いて、ゆがみのない自動思考に修正する ということを繰り返しおこなっていきます。
もともと認知療法は、うつ病の治療法として考えられたものです。うつ病の治療で
よい成果を上げたため、広く注目されるようになりました。現在では認知療法は
心理療法のなかでいちばんの成長分野になっています。
過去数十年、認知療法はパニック障害、恐怖症、不安、怒り、ストレス関連 障害、対人問題、摂食障害等、多くの治療に応用され、成果を上げてきました。
うつ病の治療法から発展した認知療法と、行動療法から発展した認知行動療法は
別の流れで発展してきたのですが、現在では中身はほとんど同じになっています。
◆対人関係療法(IPT)とは?
心の問題の原因は対人関係であることが非常に多いです。
対人関係療法とは、他者との関係に焦点を当てておこなう心理療法をいいます。
また、単に焦点を当てるのではなく、そこで問題になっていることを次の4つの テーマのうちの一つに分類し、それぞれの戦略にしたがっておこないます。
● 大切な人を失ったとき
● 重要な他者との間で、期待のずれなどが問題になっているとき
● 自分の役割の変化にうまく適応できないとき
● 親しい人間関係をつくれない、あるいは維持できないとき
対人関係療法のカウンセリングを受けていただくと、対人関係のスキルを習得することができるので、対人関係に自信が持てるようになります。
◆短期療法(ブリーフセラピー)とは?
名前のとおり短期(ブリーフ)解決を目的とした心理療法です。
何が問題を維持させているかに焦点を合わせ、相互作用の悪循環を断ち切ることが できるようにご相談者に助言や提案をする心理療法です。
代表的なものは、解決志向アプローチの心理療法です。
現在と未来に注目して、行動すること、ものごとに対する視点を変えることを積極的に提案します。過去はもちろん重要ですし、過去があって現在の自分自身がいるのは確かですが、過去に未来を決めさせるのを阻止し、過去を認めたうえで現状をよい方向に変えていくための心理療法です。
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